ユーザー視点でみる「通訳」の仕事とは?

31 10月 2018

前回のブログ記事では、翻訳と通訳が似て非なるものであることについて触れました。通訳サービスは、今も昔も海外の著名人が来日したときに使うもの…ではなく、海外旅行でのちょっとした会話など、より多くの人々が身近に利用できるようになってきたということがお伝えできていれば幸いです。

さて、今回のブログではより通訳の仕事にクローズアップしたいと思います。Oyraaには、通訳者に同席してもらう「現場通訳」と、アプリ通話で完結する「電話通訳」がありますが、それぞれどのような使い方があるのかを踏まえつつ、ユーザー視点でみる通訳の仕事について紹介します。

 

現場通訳には3つのスタイルがある?

現場通訳は、特にビジネスの場で活用することができます。形式としては主に3種類あり、大規模なイベントから小規模なミーティングなど、さまざまな場面や目的に応じて使い分けられます。

    • 同時通訳:多言語を扱うニュースやカンファレンスなどの場で、話者とオーディエンスの使用言語が異なるときに用いられる通訳。通訳者にとって最も難易度が高く、かなりの集中力を要することから複数の通訳者が交代しながら行なわれることもあります。
    • 逐次通訳:通訳において最も一般的な形式。話者が話して、通訳者が訳す、の繰り返しで、交互に話をする特徴から、会議などの場においてほかの通訳スタイルと比べて時間がかかることもあります。
    • ウィスパリング通訳:首脳会談や商談などの場で、ウィスパー(ささやき声)で通訳が入る形式。通訳を必要とする人が少数(1〜2名)のときに利用されます。

 

どの形式をとるか事前に決めておくことは、現場通訳を採用する際に「同時通訳ならばマイクやヘッドフォンなどの機材は必要か」「どの位置に通訳者さんに座ってもらうか」などの準備をするうえでも重要です。また、電話通訳サービスは逐次通訳といわれることもあります。

 

通訳という仕事の専門性

そもそも通訳者というと、みなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか? 言語のスペシャリストとして言語に堪能なのはもちろんですが、IT(情報技術)や法律、医療、人事、観光をはじめ、特定の分野を専門とする通訳者も多くいます。

では、どうすれば通訳者になれるのかというと、国によってさまざまな基準があるようです。たとえば日本には通訳の専門学校や、外国人向け観光ガイドに特化した「通訳案内士」などの資格はある一方、イギリスでは通訳の求人で大学院の通訳修士号という学歴が当然のように求められたり、アメリカでは裁判で活躍する法廷通訳士など、州によって資格認定試験が存在したりします。

Oyraaでは電話通訳をご利用の場合に、専用アプリまたはWebページから言語や専門分野を選択し、オンライン状態の通訳者に電話(アプリ内)を掛けることで通訳が利用できます。また、ユーザーが通訳者の評価をできるようになっているほか、検索時に「認定された専門通訳者」だけを表示することもできます。


投稿者プロフィール…東京生まれ。ミレニアル世代。前職で営業としてアメリカ、シンガポールでの会議に参加した際に、国内・海外チームのコミュニケーションを仲介し、通訳/翻訳への興味が高まる。アイルランドへの引っ越しを機に退職、翻訳業に従事しはじめる。現在はスイスのローザンヌに移住し、フランス語を勉強中。

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