2019年、国連主導で「民族言語の保護」強化へ
年が明け、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 2019年は、国連によって国際民族言語年と定められています。世界には約7,000もの言語があるとされるなか、絶滅危機にある言葉を保護しようとする動きが出てきました。
国際民族言語年 / IYIL2019とは
ある研究によると、今世紀中に世界の半数以上の言語が消滅すると推定されています。なかでも絶滅危機にあるのが、地理、歴史、文化的な背景から社会的に孤立化した民族言語。すでに、2週間にひとつの民族言語がなくなっているといわれています。
国際民族言語年は、このように絶滅危機に瀕している先住民族の言語を保護する取り組みとして、2016年に国際連合総会での議論を経て2019年に施行が決まったプロジェクトです。
言語を保護することの意義
「言語の絶滅危機」といっても想像しづらいという方もいらっしゃるかもしれません。国連の同企画ウェブページによると、言語はわたしたちの日常生活において、コミュニケーション、教育、社会活動において重要な役割を担うだけでなく、個人のアイデンティティや文化的背景などをも蓄積するものだと説明されています。
世界中の人々とコミュニケーションをとるうえで、言葉が通じない状況に直面すると「日本語がどこでも通じたら…」「せめて英語が喋れたら…」など、世界の言語がひとつだけであれば便利だと一瞬思うこともあります。とはいっても実際は、言葉や文化のちがいがあるからこそ、新たな学びや発見に繋がって刺激をもらえることも多いですよね。
ユネスコによると、言葉の多様性は生物多様性という大きな問題と密接につながるといいます。たしかに、人類はコトバがなければ文化を築くことも価値観を共有することも社会を発展させることもできなかったかもしれません。豊富な言語がなくなるということが、人類にとってどれほどの損失になるのか…改めて考えさせられます。
Oyraaでは、マイナー言語を含む153ヶ国語のプロフェッショナルな通訳者を仲介しています。今後も、通訳サービスを通じて世界中の言葉や文化の保護活動に貢献できるよう目指して参ります。